札幌 ヨガ スタジオでは、Salamba Sirsasana(サーランバ・シールシャアサナ)の理解及び、ポーズの持続時間を目安にして生徒の参加可能なレッスンを決めています。

それはアイアンガーヨガではSirsasanaを指導を行うまでに、他のアサナから動作やその過程などを通して理解を深めて指導していきます。各々のアサナの繋がりなどが理解できていくと正しく行うことが出来るからです。

ナイフや鋏と同じように正しく行えば有益な効果を得ることが出来ますが、間違った方法や理解で行うことで潜在的な問題も顕在化する可能性もあります。
見た目の印象に捉われて試してみたくなり、男性の中にはいとも簡単に行う方もいますが、出来るのと正しく行うとでは全く異なります。

そして瞬間的にアサナを行うのとポーズするのでは、見た目が同じであっても効果は異なります。

Sirsasana アイアンガーヨガ 札幌
Sirsasana アイアンガーヨガ 札幌

数回に分けて、B.K.S.Iyengar(グルジー)の著書やIyengar Yogaの著書の知識を借りて綴っていく予定です
今回は最後にハタヨガの神髄 (Light on Yoga) から効果の引用を記載しています。

とは言え、それなりの尺なので記載されている効果を簡潔にすると
「Sirsasanaはヨガのアサナの中で重要なポーズです。逆立ちをすることで身体と精神のバランスがもたらされます。このポーズは、健康になり、脳細胞の血行をよくすることができ、心身を若返らせ、思考能力を向上させます。また、不眠症、記憶力、活力減退などの問題にも効果的であり、肺も強化されます。正しく行い継続することで、風邪や動悸などの予防にも役立つと言われています。」
血液循環やホルモンバランスを整える、またヘモグロビン量の改善など、たくさんの効果を得ることが出来ます。
月経痛(PMS)に苦しむ人や貧血の人にも効果的です。

※ 海外のYoga Studioや日本でも大手のヨガスタジオでは禁止していることもありました。現在は知りませんが。
アメリカの記事の中には、ヨガを行うことによる弊害の記事も一時期出回っていました。
資格所持していても、経験浅く継続した学びをしていないインストラクターがレッスンで生徒に怪我させてしまう事例が多発したためです。

僕がアイアンガーヨガの受験した際には、ヨガ歴15年などで受験する人が多かったくらいです。すでにしっかり学んでいる前提になっています。
実際、指導員になっても研鑽し続けなければ正しく指導を行うことも、賢く成熟した生徒を鼓舞し続けるのも難しいです。
Hatha Yoga Pradipikaにも自己実現しても、修練を怠る理由にはならないことが記されいます。

Sirsasana
すでにだいぶ前ですが。Eさん (笑)
札幌 yoga
数少ない先生との画像です

指導員になるだいぶ前に、のりこ先生の前でSalamba Sirsasanaを行ったときに、マッチョ先生!!それでTadasanaができますか!?と問われたことがあります。何度でも記載してしまうくらい脳裏に残っている言葉です。

その意味も徐々に分かるようになるのですが、その時には?!だったことを思い出しながら記事を書いています。


「Salambaは「支えられて」Sirsa「頭」の意味をし、ヨガ アサナの中で最も大切なポーズの一つで、逆立ちのポーズです。
習得すると肉体と精神の両方バランスがもたらされる。

【効果】 ヨガの古典によれば、Sirsasanaは全てのアサナの王であるとされているが、その理由を見つけるのは難しい事ではない。赤ん坊が生まれるとき、ふつうはまず頭が先に出て、次に手足が出る。先に出てきた頭蓋骨は、神経系と感覚器官をコントロールする脳を覆うものであり、脳は、知性、知識、識別力、知恵および力の座である。すなわちそれは、ブラフマン、魂の座なのである。優れた王や君主なしでは国が栄えないように、人間の身体の場合も、健全な脳なしでは自分の能力を十分に発揮することは出来ない。

「バガヴァット・ギータ」(※1 第14章 5節)では次のように述べています。「調和(Sattva)、動性(Rajas)、惰性(Tamas)は、資料より生まれた質であり、アルジュナよ、不滅の自我を肉体に束縛するものである。」これらの質は全て脳から生じており、ある質が他の質より優勢なこともあるし、劣勢なこともある。頭は識別力を司るSattvaの中心点であり、状態は情熱、感情、行動を司るRajasの中心点、横隔膜より下の部分は、飲食の喜びやセックスのスリルと快楽のような感覚的な喜びを司るTamasの中心点である。
Sirsasanaを継続して行うと、健康になり、脳細胞の血行もよくなる。心身を若返らせ、思考能力を向上させ、頭脳を明晰にする。とくに頭の疲れに速効的効果があるがある。またわれわれの成長および健康活力の維持と密接な関係のある脳下垂体と松果腺の血行をよくする。

このポーズを正しく行い、継続していくと、不眠症、記憶力、活力減退に悩む人に効果的であり、活力も増加する。肺も強化され、いかなる機構にも左右されなくなり、いかなる仕事にも耐えうるようになる。また風邪、咳、扁桃腺、口臭、動悸などの予防に役立つ。このポーズは身体を暖かく保つのに役立ち、Sarvangasanaを合わせて行うと、便秘には際立った効果がある。このポーズを継続して行うと、血液中のヘモグロビン量が改善される。
継続して正しく行うことによって、身体も発達し、心も強化され、精神性が広がる。また、苦楽、損得、栄辱、勝敗などにとらわれなくなり、自立心が生まれる。

※1 BG 14.5:sattvam rajas tama iti gunah prakriti-sambhavah nibadhnanti maha-baho dehe dehinam avyayam
sattvam — 善のモード : rajah — 情熱のモード : tamah — 無知のモード: iti —したがって: gunah — モード: prakriti —物質的自然 : sambhavvh —で構成されています。nibadhnanti — バインドします。maha-baho — 強力な武装したもの : dehe -体内で : dehinam – 具現化された魂。avyayam — 永遠

武装したアルジュナよ、物質エネルギーは 3 つのグナ(モード) 、サットヴァ(善)、ラジャス(情熱)、タマス(無知) で構成されています。これらのモードは、永遠の魂を腐りやすい体に結び付けます。」

参考文献:ハタヨガの神髄

続く