ある施設で指導していたことを以前書きましたが、僕と前任者の指導方法が全く違ったので、生徒が戸惑わないように初めのうちは前任者の真似をしてみました。
しかし、それでは何も変えることは出来ないと分かっていたので指導方法を徐々に変えていきました。
(この施設は冬の北インドのアシュラム並みに寒かったです。ダウン着用ヨガ)
習う、参加するならば、何かを得てもらえたらと思いますし、少しでも自身が伝えたいことをするべきと思っていたからです。
期待はしなくても自身はそのようにありたい。押しつけのようでもありますが。現在より暑苦しかった先生だったと思います。(笑)
そうは言っても、年代もバラバラで座ることもままならない人も居たりで頭抱える感じで毎回受難でした。
(季節感があり、良い立地でした)
現在のヨガスタジオなら、どこに行ってもある程度のプロップス(道具)を備えていると思います!?
都市部ではアイアンガーヨガで使用されているプロップスが認知され、多くのスタジオでも最低限の物は置いてあったり、ましてや多くの国に指導員が居るので本部の先生などのワークショップも可能なのですが。
昔、グルジーがワークショップを行うにも会場には何も無いので、グルジーは現地に着いたら休む前に会場を見て回り使えそうなものを見て回ったそうです。
棚だろうと、椅子だろうと、窓だろうと、ポーズをするときに活かせるか見て回るのです。
僕の先生はグルジーのワークショップで、レンガのブロックを使用して行ったことがあると言っていました。
木のブリックを使用するだけでも痛いだの重いだの言っていると思いますが、そのレベルではないのは誰しも想像できると思います。
大事なのはアサナを理解していくことで、専用の物を使用しなくとも何とかなるという事です。
レンガのブロックは肌が擦り切れて、かなり痛かったそうです。
(サッポロファクトリーのレンガ館)
経験を通じてアサナの基本を理解し身体を知ることで、徐々に理解の広がりが変わります。
基本の理解は一直線かもしれませんが、理解の道筋は多方向に広がっていきます。
経験によって徐々に理解したことを更なる経験で知識に変え知恵に変えていくことで、より広い視点で物事を見て、柔軟に対応できるだけのマインドへと変わります。
ある意味、プロップスはそのことを顕著に教えてくれるツールですが、一番身近で、最初のプロップスはBodyなのです。
何を行うにしても経験して、理解を知性に、知性を知恵に変えていくことが大切です。